税理士相談
税金の計算や申告、節税対策などは複雑で一般の人には難しいケースが多いですが、確定申告または相続税について税金の専門家である税理士に相談する場合、どちらを相談した方が良いでしょうか。両者を比較しながら検討してみましょう。

難しさ

まず、手続きの煩雑さ、計算の難解さという観点から比較してみると、前者はサラリーマンが医療費控除やふるさと納税による寄附金控除、住宅ローン控除などを、個人事業主が青色申告決算書などを作成していますし、確定申告の手引きなども充実しているため、手続きや計算が全くできないという事はありません

しかし、後者は被相続人の葬儀から遺産分割協議、相続税の申告と長丁場で様々な手続きを行う上、相続財産の計算では、みなし相続財産、相続が開始する前3年以内の贈与財産、相続時精算課税に係る贈与財産などのほか、寄与分や特別受益といった事項も考慮しなければならず、また、税額の計算方法や各種税額控除も所得税などの確定申告より難解です。

修正申告

次に、節税対策や申告漏れなどによる修正申告という観点から比較してみると、前者は、有名な節税対策はテレビ、新聞、インターネットなどで容易に調べられますし、税務調査などで指摘を受け修正申告を行うケースもあまり多くありません。

一方、後者の節税対策は、遺産の額や相続人、受遺者、あるいは遺言などに応じて千差万別であり、あらかじめ生前贈与などによって対策をしておくケースが主流となっています。例えば、相続時精算課税や居住用の住宅取得等資金、教育資金や結婚、子育て資金など1000万円を超える非課税枠が設けられている生前贈与の特例や、被相続人の死亡によって受け取る生命保険金の非課税枠、居住用または事業用の宅地等の評価額を減額する小規模宅地等の特例なども生前に準備が必要な節税対策です。

また、税務調査を受ける件数と申告漏れの指摘を受ける割合が前者より遥かに多く、約8割が申告漏れによる修正申告を行っており、申告漏れとされた遺産の課税価格は1件当たり約2500万円、追徴税額も約500万円と高額です。

相続税なら税理士相談

こうして比較した場合、税理士に相談するべきは相続税という事が分かります。所得税などの確定申告の件数は相続税のそれより遥かに多いため、手続きの方法や節税対策が知れ渡っていますが、相続税は煩雑な手続き、難解な計算方法、多くの節税対策があり、さらに申告漏れのリスクなどを考慮しなければいけないため、所得税などの確定申告などに比べて、税理士に相談するべき内容であると言えます