相続税申告
相続税申告とは?

相続税は、課税対象となる遺産総額がある場合、つまり遺産総額と相続時精算課税制度の適用を受ける財産の総額から、非課税財産や債務控除などといった控除可能な財産を差し引き、その後相続開始前3年間に贈与があった財産の総額を加えて得られる正味の遺産額が、基礎控除額を上回っている場合に納税義務が発生します。

相続税は所得税と同様に申告納税制度が採用されています。そのため、納税義務がある相続人は法律で定められた期間内に申告と納税を済まさなければなりません。申告書をはじめとする書類一式の提出場所は死亡した時点の住所地を所轄する税務署で、提出期限は相続開始の事実を知った日から10ヶ月後です。相続開始の事実を知った日は、被相続人が死亡した日と置き換えられるのが一般的ですが、中には被相続人が亡くなったことを時間が経ってから知るケースや、被相続人にあたる者が長い間行方不明になっていて生きているか死んでいるかがはっきりしないケースがあります。この場合、前者は被相続人の死亡を聞かされた日、後者は裁判所の失踪宣告の審判が確定した日が、相続開始の事実を知った日ということになります

相続税の納税期限

相続税の納税期限は申告期限と一緒で、原則として金銭で一括で納付しなければなりません。ただし、書類を提出するときとは異なり、納税は税務署だけでなく、金融機関や郵便局からも行うことができるほか、所定の手続きをとればインターネットバンキングなどによる電子納税や、ダイレクト納税を選ぶことができます。また、税額が30万円以下であれば専用の納付書をつかってコンビニエンスストアで納税ができるほか、2017(平成29)年1月からはクレジットカード情報を利用した納税も行えるようになっています。複数の納税方法が用意されてはいますが、延納が認められた場合を除き、一括で納付しなければなりません。

延納は、相続税額が10万円を超えており、その全額を金銭で納付するのが困難だと税務署に判断されれば行えるようになります。延納期間は最長で5年が原則ですが、相続税額が大きい場合はこれより長い期間の延納が認められることがあります。ただし、対象となる税額が100万円を超えているか、延納期間が3年を超える場合は、担保を提供しなければなりません。また、延納をするのも困難な状況におかれている場合は、税務署から物納が許可されることがあります。これが認められると、財産をそのまま納付することができるようになりますが、法令によって提供できる財産の種類と優先順位が決まっているので注意が必要です。

納税義務がある相続人は、相続が開始されてからの10ヶ月の間に、相続人と遺産の総額を確定させ、協議や調停、審判などを経て遺産分割を実施し、税務署への書類提出と税の納付を済まさなければなりません。納付期限を過ぎてしまい、附帯税が課されてしまうことのないように、遺産相続の手続きは計画的に行っていきましょう。